たかさごブログ
家づくりの疑問 何でも回答
「Q ZEHって何ですか?」
【ご質問】
様々な補助金などでは「ZEH」か「一般住宅」によって差があるようです。
ZEHとは何ですか?ZEHにするのは大変ですか?
【お答えします】
ZEH(ゼッチ)とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」のことで、
省エネが実現できる家として知られています。
一般に「エネルギー収支をゼロ以下にする家」とされていて、
家庭で使用するエネルギーと、
太陽光発電で創るエネルギーとのバランスが、
1年間で消費するエネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家のことです。
ただし、「太陽光パネル」を搭載すれば100%ZEHになるというほど
簡単ではありません。
例えば、断熱。
ZEHは従来の省エネ基準より厳しい高断熱基準を設定しています。
気密、防露性能にも留意することを明記しており、
これらは省エネ基準に基づいて計画する必要があります。
イメージとしては、3つのハードルを超えなければZEHにはなりません。
このように、「断熱性能」と「省エネ性能」に見合った
太陽光発電量が搭載されないとZEHにはなりません。
逆に、間取りが決まるまで、太陽光をどれくらい乗せる必要があるのかがわからない。
ここはZEHと自由設計の両立の難しいところ。
高砂建設では、長年の経験にもとづき、高い断熱性能に加え
ZEHに適合するプラン条件、中でもLDKの空間設計について研究。
ZEH認定されるための様々なノハウスを社内で持っています。
「太陽光発電」の搭載方法は?
ZEHがスタートしたのは、2014年の第4次エネルギー基本計画で
そこから約8年間たち、大きく変化したものの一つが「売電価格」。
2014年の単価37円から、現在は17円と半額以下になっています。
当初は「太陽光で発電し、使わなかった電気は売電する」という考えが主流でしたが、
なかなか売電のメリットが少なくなってきました。
ここ数年は、「太陽光」×「蓄電池」で、「できるだけ自分で使う」という考えが主流。
さらに、太陽光設備の耐用年数も考えると、「リース型」とするなど
様々な選択肢がでてきたことで、ZEHに手が届きやすい環境になりました。
参考)彩樹の家LCCM HOUSE × RESILIENCE
あと8年後にはZEH基準が最低の省エネ基準になる
2020年10月に首相が宣言した「2050年までに脱炭素社会の実現」。
でも、あと約30年あるなあ、なんて思われていましたが
この宣言の後、国はまるでせきを切ったかのように一気に動き出しました。
例えば2050年までにゼロカーボンにするために2030年、
つまりあと8年で2013年度から46%削減する目標が掲げられました。
あと8年で約半減。
そこで、国を中心に
2050年にはストック、つまり既存の建物全てを平均すると
ZEH基準という目標を定めました。
これを実現するためにもまず、
2030年には新築の住宅全てにZEH基準を義務化する、という
方向性も見えています。
そうまでしないと「2030年に46%削減」「2050年にゼロ」を達成することは
不可能と言われています。
参考サイト)家を建てるなら知るべき8年後のリスク。
8年後を待たず、今すぐZEH基準以上で建てた方が
将来の資産価値を維持できる可能性が高い
ZEHについて、補助金が多く関連してきます。
ZEH補助金だけではなく、こどもみらい住宅支援事業でも
ZEH水準を満たしていれば110万の補助があります。
さらに、税制上のメリットもあります
住宅ローン減税による控除では
▲ZEH水準省エネ住宅(最大409万円/13年間)
▲省エネ基準適合住宅(最大364万円/13年間)
▲一般住宅は最大273万円/13年間
と136万の差が出ていますし、
登録免許税や不動産取得税、固定資産税でも差が生じます。
これらは、今後も拡大される可能性がありますので、
2030年まで待つより、早いタイミングでZEHにしたほうが、
経済的なメリットも大きいようです。