たかさごブログ
こんにちは 広報課の吉松です。
先日の会議で、ある記録に営業スタッフがどよめきました。
隙間相当面積 9c㎡ C値 0.04!
こんな数字、見たいことない!と
実はこれ、わかる人には「おっ」と驚く記録なんです
隙間相当面積とは、家中の隙間を全部集めたときの面積のこと。
床と壁、コンセントや配管のまわり、サッシなど、ピッタリ納まっていると思っても、
実際には、コンマ数ミリの隙間があるものなのです。
それを気密測定器にて計測したものです(トップの写真が気密測定時のもの)
Ua値=断熱性能に関するご質問は多くいただきますが
C値=気密性能 というのは、あまり話題に出てこない
結構マニアックなトピックなようです。
でも、実は以外と重要な指標なんです。
C値が住まいに与える影響
「隙間かぜ」というと、冬場に外の空気がどこからともなく入ってきて足元を冷やす、という印象があります。
C値が大きい=隙間が多いと、当然、外の冷たい空気が隙間から入ってきて寒い、というのはイメージがしやすいと思います。
そして夏場は、エアコンをつけても生ぬるい風がどこからともなく・・・。
実は隙間の影響はそれだけではありません。
気密性能が低いと、空気の流れが悪くなり、汚れた空気が室内に滞留したり、
室内の温度差が大きくなる=ヒートショックなどの原因にもなる
という影響があります
※ちょっと古いですが、
気密性能についてはコチラの動画がわかりやすくまとまっています
https://youtu.be/r9rxCZmDVJQ?t=58
C値0.04ってどれくらいすごい?
家づくりについて調べると出てくる「高気密・高断熱住宅」という言い方をよく目にします。かつては5.0が目安という時代もありましたが、一般に高気密の基準はC値1.0が基準とされています。
いまいち、イメージしづらいと思いますが
30坪の家でC値1.0だとハガキ1枚分くらいの隙間、というイメージです
では、新記録の35坪の家では面積がC値0.04、隙間面積9c㎡は
どのくらいかを比べてみました
C値1がハガキなら、0.5は名刺2枚分、0.04は、およそ切手くらい。
その小ささがわかっていただけますか?
私は思わず、「この家って窓があるんですか?」と聞いてしまいましたが、
安心してください 窓はあります
C値を決めるのは「施工技術」
断熱性を表す数値としてUA値は、建材や窓、玄関ドアなど「材料で決まる」
C値は建ててしまった後に改善することができないので、
「現場の丁寧さを表す数値」だといわれています。
C値は竣工後(工事が完了して建造物ができあがるタイミング)の家に
専用の機器を使い、測定するので、一邸一邸ごとにばらつきがあり、
かつ設計段階ではわからないものです。
C値を気にしている建設会社は少なくなってきました。
なぜかといえば、C値を維持にはコストと手間がかかる上に、
国の基準が存在しないからです。
しかし、逆にいえば、C値にこだわっている会社は、
施工技術にこだわりを持って取り組んでいるとも言えます。
実は・・・
このデータに驚いていた営業部一同。さっそくブログを書こうと
工事担当者に話しを聞いたら、さらにビックリの事実。
工事部の資料を集計してみると、
昨年の全物件の平均C値は0.167 隙間面積は27.23c㎡ 0.5を
超える物件はなかったそうです。
0.1前後の数値は、よく見る記録だったようです
家の間取り、窓の数や形状などによってC値は変動しますが、
「全然、想定内」の新記録だったうようです。
お読みいただきありがとうございます
当社の気密・断熱に関する考え方はコチラ
https://www.takasagokensetu.co.jp/technology/3.html
ブログでは、よくいただく質問として
「家にかかわる数値 何を見たらいいの?」の答えをまとめています
https://www.takasagokensetu.co.jp/blog/details_856.html
あわせてお読みいただければ幸いです